2013年09月22日

第71回 全道珠算競技大会レポート(1/2)

 去る9月15日, 函館市のサンリフレ函館にて表記大会が盛大に行われました。
 参加者数340人。まさに「盛大に」と言って良い大会だったように思います。
 内容も, 久々の復帰選手あり, 内容の濃い同点決勝あり, 途中でハプニングありと, レポートするにふさわしい(?)大会となりました。
 では, その様子を2回に分けてレポートします。


 競技内容は例年通り。個人総合競技はそろばんコンクールの問題を使っていますが, 小学生以下がその前半半分を使用, 中学生以上は後半半分を使用しています。当然制限時間は半分。都合, 後半半分グループは, 本家そろばんコンクールよりも相当難易度が高い問題を使用していることになります。特にみとり暗算の後半半分15問を制限時間1分30秒は凶悪だと思います。

 まずは個人総合競技。
 開会式が8:30開始, 競技が9時開始です。
 かけ算5分, わり算5分, みとり暗算1分30秒, みとり算5分の4種目, 9:25分には競技が終わりました。
 問題はそのあと。全種目交換採点なのですが, 小学校4年生以下の部が酷すぎる。もちろん小学生が悪いなんて言うつもりはありませんよ。運営側もそんなこと毎年の恒例行事ですからわかってるだろうに, 毎年何の対策もナシ。小学5年生以上が30分もあれば終わっている中, 小学4年生以下の部を永遠待ち続ける状況。更に司会から「完全に交換採点が終わるまで私語を禁止します!」の一言。現実に則っていない。これは完全に運営の怠慢だと思いますがどうでしょうか。
 個人的には, どうせ交換採点ですから, 席順をいじれば良いと思うんですよね。例えば, 小学4年生以下の部の選手をA, 高校生以上の選手をBとし, 会場片側からA列, B列, B列, A列, B列, B列……のように座らせる。まずはB列同士交換採点。多分10分程度で終わります。その後, B列の片側がA列の答案を採点, B列のもう片側が再採点。つまり, 小学4年生以下の選手は採点しないシステムなんてどうでしょうか。もちろん小学4年生以下の部の選手が採点する教育的効果といいますか, そういったことを口にする先生方もいらっしゃるのでしょう。しかし本来, 採点はすべて運営側で行うべきものでしょうから, 理由にならないと思います。とにかく大会をスムーズに進めること, このことをもうちょっと考慮していただきたいものです。
 さて, 満点が4名も出ました。これも何年ぶりのことかわからないくらい久しぶりのことです。少なくとも, 私が大会復帰してからは初めてのことです。このレポートは次回に譲ります。

 10:30頃から種目別読上暗算競技が, そして午後最初の種目として13時から読上算が始まりました。
 読上暗算競技は読みのスピードが遅いのであまり気になりませんでしたが, 音響が酷すぎた! この体育館としても使えるとても天井が高い会場で, せっかくレンタルしているアンプ(スピーカー)がステージ横にしか設置されていない。後ろ半分の選手からすると反響音が大きすぎてスピードの速い読みは全然聞こえないレベルでした。いえ, 「聞こえてはいる」のですが, 「聞き取れない」ということです。
 大会によってはその辺りよく(?)考えられていて, アンプを会場横(当然前端と後端の中間位置)にも配置されていたりします。しかし現代のコンピュータ廉価時代。センター試験よろしく, 全員にイヤホンを配布して無線で音声を送り届けるとかしても良いのではないでしょうか。それこそ事前に100問近くPCに録音しておいて, 問題番号を押せばそれを再生するだけ, とかにしておけば, 読み間違いによる読み直しなどもなくなります。どうでしょう。

 話を戻して読上暗算競技。1問目はいつも通り5〜16桁の加減算。ここでは正解者は出ませんでしたが, 2問目の加算で1人正解。はい, いつもどおりです。おめでとうございます。しかしこの読上暗算, そろそろ同レベルの選手が出始めていますね。16桁で函館の選手がもう1人惜しくも「1違い」で散っていました。高校生の部終章の浅野選手も14桁で優勝。彼としては自己ベストレベルですが, 年齢的に考えて16桁も狙えそうです。中学生の部の優勝は12桁, 優勝者の実力としては「上がっていませんでした」。最も伸び盛りになるハズの年齢ですが, これはちょっぴり残念です。そして小学生以下の最高は7桁……次なる選手が全然存在しません。大丈夫でしょうか。

 とにかく, 今の珠算界は社会人によって成り立っていると言っても過言ではない状況なんですよね。35〜40位の年齢層に全国優勝レベルがゴロゴロ。復帰組もこの辺の年齢です。あとは社会人になっても続けている組がちょこちょこいる状況。大会の問題も, この辺りのレベルでも間違える可能性がある程度の問題を考えている節があり, 中学生にとってはまさに苦行。本当はこの苦行にも耐える練習をして欲しいところですが, そういう気概のある選手がなかなか出てこない。というか, 楽しくそういうレベルに到達できるような練習環境がないと言っても過言ではないのではないでしょうか。
 このまま10年経ったとして, 珠算界は一体どうなってしまっているんでしょうか。私が心配しても仕方がありませんが, しかもネガティブ思考で申し訳ないのですが, ちょっと残念な姿……つまり「良いオッサンとオネェサン集団が楽しむ競技」となっている姿が想像できてしまいます。

 そして問題の読上算競技。1問目はいつも通り7〜16桁の補数計算でしたが, これが27.1秒(今回は読みを録音して計測したので正確です)という驚異的スピードの読みでした。数名答えを書いていましたが, その選手はほとんど会場の前半分側のみ。後ろ半分に座っていた読上算の名手である眞田美穂選手やここ数年連続全国大会で入賞している浅野選手ですら, 聞き取れないという状況でした。
 3問目, 加減算31.7秒でただ1名正解したのが, 前回の道央大会から復帰した全国制覇経験者の工藤由季夫選手でした。会場からは何故かどよめきが……いやいや, 工藤選手に失礼でしょうが! 工藤選手の本当の実力を知らない方々が如何に多いかということを知った瞬間でもありました。
 次の4問目, 加算30.5秒で中学生の部の優勝が決定。十勝の選手でした。6問目, 加算33.8秒で高校生の部の優勝が決定。しかも浅野選手ではありませんでした。もちろん今回の優勝者も実力者ですよ! そういう意味ではなく, 浅野選手が33秒という「遅い」スピードの読上算で合わないなんてことは珍しいのです。ちょどこの6問目辺りから, ようやく後ろの座席の入賞が出てきました。一般の部も一気に4名の正解が出ました。
 8問目, 加算38.0秒で一般の部はここで入賞枠が埋まり, 小学5・6年生の部からは3名の正解が出ました。次の加減算でそのうちの1名だけが正解して優勝が決定。この時点で, 小学4年生以下の部の正解はありません。

 そして事件が……。この日は朝から雨で, しかも嵐に近いような状況で, JRも乱れていました。
 9問目が終わったところ, 時刻にして13:40頃, 釧路の選手が「JRが次の便を最後に動く保証ができない」とのことで緊急離脱。この大会に向けて頑張って練習してきた方々にとっては残念なことですが, 天候にはかないません。釧路のJR利用組が会場を後にするまで大会は中断しました。小学4年生以下の部の優勝が釧路組にいたとすると, ちょっと残念です。もちろん, この後行われた都市対抗競技にも釧路チームの姿はありまんせんでした。
 小学4年生以下の部の優勝は, 12問目の7〜14桁加減算でした。

 今回のレポートは以上です。
 次回, 実はもう1人復帰した方が! そして4名による同点決勝の様子! 波乱の!?都市対抗競技! など, 今回のちょっぴりネガティブだったレポートとは打って変わって(?)明るいレポートをお送りします。お楽しみに。
posted by ma-. at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 珠算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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